平成18年度 第4回茨城県社会教育委員会議

2021年12月20日 15時26分 [茨城県生涯学習審議会]
2006年10月26日 
平成18年度 第4回茨城県社会教育委員会議
議事要旨


日時 平成18年10月26日(木) 午前9時30分~
場所 茨城県三の丸庁舎 3階大講座室
出席委員
     木村競議長,上野尚美副議長,大山吐志委員,小貫信之委員,小松﨑登美子委員,
     塩原慶子委員 堤千賀子委員,中川輝夫委員,張替幸一委員, 深谷めぐみ委員
事務局
     渡辺洋子生涯学習課長,藤田昌人課長補佐(総括),他
1 開会
2 競技 
 (1)現代的な課題に対応する社会教育の在り方について
   具体的施策の検討について
 (2)その他
3 協議概要
 (1)現代的な課題に対応する社会教育の在り方について

事務局から,資料をもとに今までの協議内容,先進的取組先視察に関する各委員の感想,第3次茨城県生涯学習推進計画について説明があった。

(木村議長)
各委員さんから,団塊の世代の力を地域の活性化に生かす取組に関するご提案の要点を説明願いたい。
(上野副議長)
市に児童クラブの時間延長を願い出たところ,実施上1番の課題は,人員不足といことであった。団塊の世代の方々が,通常の指導員,もしくは指導員補助(時間外担当)として児童クラブをサポートし,開所時間の延長が可能となる取組を提案する。
「Dan Kai アカデミーの創立」は,小学校(もしくは中学校)の教室を借り,学校の授業終了後に団塊の世代等の講師が子どもを対象に実施する講座である。
(大山委員)
現在理事として関わっているNPO法人では「定年後を見つめる講座」の開催を予定している。そのPartⅠとしての「漁師にチャレンジ!」は県の漁政課と企画し,実施した2日間の講座である。定員以上の参加希望があった。実施後のアンケート項目の中の,「他に定年向けの講座があったら参加するか」という問いに対して,20人のうち18人が「はい」と回答している。
(小貫委員)
自分で何かをやりたい,今までの職業や技能を生かしたい,地域に貢献したいという思いが活動の動機となっている。
日立製作所の「Eマイスター活動」など全国各地での取組の中で実績を上げているところを調べ,資料として提供した。企業においても担当部署を設け,積極的に取り組む必要がある。
(木村議長)
まずは団塊世代の人の思いがあり,そこから事業化することが大切である。
地域において世代を越えたつながりをつくることが,地域の活性化につながる。
(小松﨑委員)
元の自宅だったところを改修し,「たまり場・たろう」という地域住民の交流の場,居場所を夫婦で提供している。ここでは,団塊の世代の人が中心になり,自分の生活から得た体験をもとにした活動をスタートさせている。
「たまり場・たろう」を拠点として,地域住民の社会活動参加への仕掛け作りをしている。
(張替委員)
郷土いばらきをPRできるアウトドア・アクティビティをということで「サイクリング天国いばらきを走ろう!」のイベントを実施している。
今後の課題は,リーダーの確保,退職者層と団塊の世代のイベント参加への更なる普及,人材の活用等である。
(塩原委員)
仲間と出会う場を提供すること,活動している人がどのように輝いているのか社会へアピールすることの2点を念頭にすすめていく必要があると考えている。
すでに市町村にある活動の場を精査し,提供の仕方も工夫する必要がある。
(中川委員)
団塊の世代の力を借りて子ども会の運営ができればと考えている。
若い世代の親は,多くの悩みを抱えている。知恵や経験の豊かな団塊の世代の人がその相談役になると良いと考える。
(堤委員)
団塊の世代の力は,保護者の労働時間を長くするために使われるのではなく,家庭で子どもと保護者が過ごす時間を取り戻せるように使われることを望む。
保護者が子どもを預けて安心して働くということと,子育て自体を人に任せてしまうことは違うと思う。今の時代の親子関係に必要なのはふれ合う時間,関わる時間である。本来の仕事(子育て)が保護者の手にしっかりと委ねられるために,団塊の世代の力を使うべきである。
(木村議長)
2つの視点からの提案となっている。
1つは,活動の分野(中身)からの視点による提案で,子育てを含めて広い意味での教育活動の分野,ものやお金が動くような活動(経済活動)の分野となる。
もう1つは,活動の段階からの視点による提案で,活動へ引き寄せる段階,活動へ引き込む段階,活動へ向かう段階,活動を広げていく段階に関する提案となっている。
コーディネートする人が在駐する拠点があり,そこに気軽に人が集まって実際の活動がはじまる,その活動からさらに新たな活動へと広がる。
(中川委員)
男性の居場所を考える必要がある。地域密着型で,気兼ねなく行くことができ,若い世代や子育て中の世代の人も集まるような場所が望ましい。
(木村議長)
活動があり,その副産物として,居場所がつくられている。このようなところは,あらたな参加者を増やしている。
(張替委員)
小松﨑委員が運営している「たまり場・たろう」の運営費等について伺いたい。
(小松﨑委員)
「たまり場・たろう」は元自宅だった所を改修したもので,電気,水道代も個人負担である。
手作りの布製のはと地蔵を300円で販売しているが,材料は,市内や近隣の「思いやりと支えあいのココロを育てるはと地蔵」のコンセプトを理解する人たちからの寄付によるものである。
(小貫委員)
「たまり場・たろう」に集まる人の男女の比率について伺いたい。
(小松﨑委員)
「昭和のノスタルジー企画展」を開催したおり,展示品に興味を持った男性の人たちから地域の歴史に関する学習グループが立ち上がった。また,夫も主宰者として「たまり場・たろう」にいるため,男の人も気軽に立ち寄りやすい場所になっているのだろう。
はじめは,女性の方が集まってくる。次の段階として,夫婦で気軽に参加できるような仕掛けを工夫している。
(張替委員)
地域密着の活動内容のものは女性の方から参加する傾向がある。サイクリングイベントは,非日常的な体験ができることから,男性の参加者が多い。そこで,家族を連れてきて参加できるような企画,子どもと一緒に参加できるビギナー向けの企画,さらに女性が進んで参加するようなコース設定の企画へと順に参加者層が広がるようにすすめた。
個人事業なので法人化するかどうか悩んでいるところである。
(上野副議長)
各委員さんの豊富な体験をもとにして,すぐに取り組むことができる具体的な提案ができるとよい。
教育分野に関する提案とものやお金が動く活動(地域の活性化を考えた経済活動)の提案についてサブグループを作り検討してはどうだろうか。
(堤委員)
すでに地域にコミュニティの場を提供している個人事業者への援助をしていくべきであろうと考える。新しくつくることも肝心だが,すでに地域にコミュニティをひろげるノウハウを持って活動しているところを応援していくことが重要である。
(木村議長)
行政の取組に役立つ提言を考えていきたい。
(小松崎委員)
私の市の公民館には,既存の女性学級というグループが10団体あり,声を掛け,その中の有志のメンバーとともに活動している。
(大山委員)
行政の助成金を受けるには,NPOとして活動することが望ましいが,運営上制約が出てくる。
自分たちが活動しているという意識がもてるような組織作りが大切である。
(木村議長)
地域活性化には地域への愛着とか地域への誇りとかの意識が必要と考えるのだが。
(中川委員)
自分の地域が好きだという親の考えが,子どもの考えになる。
地域の伝統・芸能を大人たちが子どもたちへ伝えることも大切。地域に伝わる物語を聞いて子どもたちが絵にし,関連する所を子どもとともに巡り,さらに劇にしていくという活動の形もある。
(塩原委員)
地域への愛着や誇りは地域を知るということが前提である。私の市では子ども向けの自然探索,大人向けに昼食は地元の特産品を食べるまち探検隊等を実施している。
次の活動へと派生するように1つの事業を進めることが大切。
ボランティアまちかど案内養成講座受講生は,その後まちかど案内人としてのボランティア活動の組織を立ち上げ,その後の活動に至っている。
(深谷委員)
職場を離れる方々に,職場からのはたらきかけも行い,ボランティア人材の登録をすすめていくのが大切である。
団塊の世代の方々には,ニート対策に関する活動(職業支援や技術教育,人間力の形成)や青年活動団体などかかえている問題(人材不足など)に対するアドバイザーとしての活動で力をかりたいと考えている。
(木村議長)
報告書は,具体的な提案に重点を置くか,コンセプトの提示に重点を置くか,原案を作成した上で次回検討していきたい。
サブグループは,教育に関する提案を上野副議長と中川委員に,物とお金が動く活動に関する提案を小松﨑委員と大山委員にまとめをお願いしたい。よろしいか。
(各委員承知する。)
報告書の全体的な構成やコンセプトに関するところは,議長,副議長,事務局で案を作成し,次回2月の会議で検討いただくということでよろしいか。
(全委員賛同する。)
平成18年度 第4回茨城県社会教育委員会議 2021-12-20 [茨城県生涯学習審議会]
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2021-12-20 [茨城県生涯学習審議会]