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平成17年度 第5回茨城県生涯学習審議会

2021年12月20日 15時26分 [茨城県生涯学習審議会]
2005年12月19日
平成17年度 第5回茨城県生涯学習審議会
第7期 第5回茨城県生涯学習審議会
議事要旨


・日時 平成17年12月19日(月) 午後1時30分~3時30分
・所 茨城県庁11階 共用会議室1103
・出席委員
  幡谷浩史会長,野口不二子副委員長,青山節子委員,飯村清美委員,岡野文昭委員
  神尾圭太郎委員,神田真由美委員,神戸礼子委員,米納惇委員, 立原克彦委員,
  友末忠徳委員 蓮見孝委員,速水智子委員,藤田絹代委員 ,藤原佳志子委員,森田清明委員
・事務局
  栗田則夫生涯学習課長, 柴正樹全国生涯学習フェスティバル推進室長
  大曽根徹課長補佐(総括),他

1 開会
2 生涯学習課長挨拶
3 議事
 (1)新たな茨城県生涯学習推進計画策定について
   1推進計画の構成について
   2施策体系について
   3序章について
   4第1章について
   5第2章について
   6第3章について
 (2)茨城県生涯学習推進計画の名称及び愛称について
4 議事概要

(1)新らたな茨城県生涯学習推進計画策定について
 1推進計画の構成について
 2施策体系について
  事務局から,資料をもとに,推進計画の構成及び施策体系について,前回との変更点を中心に説明があった。
(議長)
現在の説明について,御発言があればお願いしたい。
(副議長)
少子化対策の支援などは入れなくてもいいのか。
(事務局)
現時点で生涯学習関連事業として各課室へ照会した中にはあがってこなかった。あがってくれば家庭教育充実の中に入れる。
(議長)
前回の会議で,「障害者」の「害」はひらがな表記にしてはどうかという話があったが,生涯学習課としてスタンスを決めてほしい。
(事務局)
保健福祉部に問い合わせたが県として冊子に表記しているものすべて漢字表記になっているし,今回の県計画も漢字表記で統一しているので,漢字で表記したい。
(議長)
他に意見はないか。ないようなので,次に移りたい。
3から6まで,一括して事務局から説明願いたい。
3序章について
4第1章について
5第2章について
6第3章について
事務局から,資料をもとに,序章,第1章,第2章,第3章について説明があった。
(議長)
ただ今事務局から説明があった内容について,御意見をいただきたい。
(委員)
推進計画の中で地域とは一体どういうことをイメージしているのか,地域とはどのエリアを指すのか,小学校区を地域ととらえているのか。
(事務局)
本県では学習圏構想に基づいて生涯学習を推進している。日常的な学習ニーズに対応した「小中学校区学習圏」,二次的な学習ニーズに対応した「市町村域学習圏」,さらにその上に教育事務所を単位として,高度で専門的な学習ニーズに対応できる「広域学習圏」,そしてそれぞれの広域学習圏を統括した「県域学習圏」である。
基本的には,地域とは,小学校区の範囲程度を想定している。
(委員)
もっと小さいとこから考えていく必要がある。もっと小さな行政区での住民の連帯が大切ではないか。
地域の範囲のとらえ方についてはケースバイケースの部分がある。
(委員)
地域づくりと地域社会づくりをどう区別しているのか。
(事務局)
地域というとその地区とか行政区みたいなところ。地域社会となると人と人との関係を含めたものとして考えている。
(委員)
在職者の職業能力は生涯学習の範疇で考えるべきことなのか。人に言われなくても,やっていくべきもので,行政がどうこういう問題ではないのではないか。
生涯学習の理念の原点に立ち返り,個人が自発的に自分から勉強しようということが重要なのではないか。
(委員)
消費生活の部分が県民の生活の中で大切である。担当は生活文化課である。国の消費生活対策はいろいろな省庁の連携で進められている。本県では生活文化課だけで進めるのか,幅広く連携を図っていくのか知りたい。
市町村の役割の中に,「地域住民の身近な場所での啓発を積極的に」とあるが,一番身近な公民館などの施設で情報が得られることが必要だと思うので,市町村は自分の管轄の事業だけでなく,県の事業の啓発もしていくという文言があった方がよい。
(事務局)
消費生活のことについては,現時点では生活文化課の事業だけが挙げられているが,県民大学でそういう講座をとりあげればこれにつながるわけで,生活文化課だけでやるということではない。
市町村の役割の部分は検討させていただきたい。
在職者訓練についてだが,今回あえて職業という視点を入れたのは,だいぶ景気が上向いてきてはいるが,高等産業技術専門学院,職業能力在職者訓練等で公が行っている部分がだいぶあるからである。雇用能力開発機構が年間2万人くらい在職者訓練をやっている。行政がどこまで関わるかについては難しいが,県としても一部関わっているので,そうした観点で入れている。
(委員)
第1章「生涯学習推進の基本方針」のところに,20年後を展望し,長期的な基本方針として生涯学習社会の構築を目指して,本県が生涯学習を推進するということを盛り込んだ方がよいと思う。
プロジェクトのフローチャートについては,理念があり,その次に長期的な生涯学習の基本方針(生涯学習社会の構築を目指して)があり,次に5か年間の推進計画の目標はこうだとつなげた方が良い。長期的な基本方針を県の総合計画にも入れてもらったらどうか。
生涯学習推進のための基本方向に,高齢者の生きがいという視点を入れた方がいいのではないか。中教審の審議経過報告の中に,今後重点的に取り組む分野というのが5つあり,他の分野については網羅されているが「健康対策等高齢者への対応」という分野が抜けているので,高齢者が生きがいのある充実した人生を送れるようにするというとう視点を追加してほしい。
資料としていただいた生涯学習課事業概要の市町村別事業実施状況を見ると,市町村によってよくやっているとこといないところがあるのがわかる。これは,生涯学習の推進において,地域間格差が大きいことを意味していると思う。地域間格差を解消するということは市町村自体が努力すべき事だが,県として学びの環境,学習機会の面で,ハード,ソフトの支援が必要ではないか。「取り組むべき課題と基本施策展開の方向」のところに,市町村の地域間格差を解消する県の取組を入れてほしい。
(議長)
今後合併で44くらいになる市町村の格差をどのように訂正するかということは,5つあるセンターをどのように利用するかということにも関わってくるのではないか。むしろ,それだけでは不十分なのではないか。
(事務局)
市町村の生涯学習について地域において格差があるかどうか,これは行政,その市町村がどう取り組むか,地域で何を重点的に取り組むかということで,これは地方自治の原点とも関わる問題である。
厳密に言うと,どこでどういう格差が生じているかということを検証しなければならない。
分権法がとおって,市町村に助言はできるが,こうすべきだということは今の法律体系からは言えない。
5つの生涯学習センターを生かしてということは,県が生涯学習センターできちっとやるこによって地域の住民は,市町村でもできるという意識を持つことにつながる。先導的な施設として県のセンターが市町村をひっぱっていこうということである。
県として全体的な底上げをする必要があるので,助言はするが,計画の中で格差という表現をすることはいかがなものか。委員さんにも御審議いただきたい。
(委員)
ハーモニーフォーラムを県南で実施した。市町村への指導とか何とかということより,生涯学習センターや公共施設に働いている方のノウハウなどを共有しあうことが必要であると感じた。
(委員)
合併し新しくなった市町村では,一つの生活圏としての自治体がまだつくられていない気がする。
生涯学習は広域性をもった考え方が必要だと思う。地域社会づくり,地域課題の解決は,今回のプランの目玉になると思う。
5つの生涯学習センター,県立図書館などは全国に誇れる施設であり,学習の場としては非常によく,市町村のモデルとなっていると思うので,学習の拠点としてしっかり位置づけてほしい。
霞ヶ浦環境科学センターは,生涯学習の視点からはどのような扱いになっているのだろうか。
(事務局)
霞ヶ浦環境科学センターは,生涯学習関連施設の中に入っている。生涯学習関連施設連絡会議という会議をもって,いろいろと情報交換している。
市町村のことで事務局として考えているのは,施設を作ればそれでいいかと言うとそうではないので,今後,生涯学習指導者の養成に力を入れていきたい。市町村がなぜできないかというと人材不足が原因である。
マニュアルがあるものは行政は得意だが,生涯学習は言葉が生まれてまだ歴史が浅いため,行政的には新しい分野でありまだ人が育っていない。
県としては,生涯学習指導者の養成に力を入れて,市町村に対する指導者というのではなく,側面から市町村レベルアップを図りたいというのが基本的な考え方である。
(委員)
5つの施設を使って市町村との連携をどう図るか,県の事業を市町村との連携を図りながらやっていくということが大切である。予算面でも一緒にやっていくことは効率的だし,市町村のレベルアップにもつながり,内容の充実にもつながると思う。
(委員)
ブロードバンドで道を作ったがこれからは広場だという考え方ができている。これを生涯生涯学習にあてはめるなら,いままでは個人が重要なキーワードだったが,今後は共に作っていくとう段階に入ったという気がする。
単発で,市町村は,県は何をすればよいか,というように考えると見えない物が,1つの流れの中でどのような役割を果たせばよいか,それぞれが自覚することで見えてくると思う。
3章はすごく意味があると思う。行政がするのはあくまで支援であり,県民が主体となって浮かび上がることが大切である。行政主導ではないという意識を県民が持つようにしていかなければならない。
自己投資型の生涯学習,地域還元型の生涯学習などはとても良い言葉で,これをもっと具体的に,フロー図の中に入れられれば,次につながる考え方が盛り込まれたよい推進計画になると思う。
(委員)
立派な冊子が出来上がると思うが,立派にまとめたものを県民一人一人にいかに広報するのかが大切である。いくら立派なものを作っても,713の事業があっても,分かっている人がどれだけいるのかという疑問もある。
5つの生涯学習センターがあるが,地域の特性を生かせるような施設を計画していくことが県の役割である。
(委員)
個人がなぜ学習しようとするかというと,ほめられたり,評価されたりして学習が好きになるからである。行政がやることといえば,もっと個人に目を向けた動機付けのようなものではないだろうか。
(委員)
薬物の問題や有害情報の問題など子ども達を取り巻く様々な問題があるが,保護者は実態を全く知らない状況である。もっと,県民に対する情報発信が必要である。
(委員)
人間が生きていくこと自体が生涯学習ということであるから,あらゆる部署,所管が全部関係している。生涯学習を生涯学習課だけが,やっていくという意識よりも,部局の人に生涯学習のイメージを持ってもらうことが必要である。
啓発という表現に抵抗がある。啓発は,上の立場の者が下の立場の者に知識を与えるというようなイメージがある。啓発にとって変わる言葉はないだろうか。例えば,生涯学習の理解・普及を図るとともにとか。
生涯学習は,橋本知事以下県全体で取り組むべきである。
(委員)
地域という言葉はいろいろな取り方ができると思う。町内会,小学校区,市町村も地域だし,場合によっては県も地域である。地域という言葉については,柔軟性を持たせて,うまく活用すればいいのではないか。
推進計画は全体的に総花的だと思うので,アクセントの付け方を工夫すべきである。
生涯学習にとって図書館は,大変大きな受け皿であり大変有効な施設である。もっと図書館の活用の仕方,生涯学習と図書館の連携を踏み込んで表現したらよい。
住民が最も身近に接している市町村は,これから合併が一段落すれば大きな役割を担っていかなければならない。市町村単位の推進計画計画づくりを,県と一緒に考えていこうという動きを巻き起こすのは,県の役割ではないか。
(委員)
生涯学習の理念についてたくさんの言葉で表現してあるが,一言で言って何なのか文章から読み取れない。生涯学習社会の構想という表現はよいので,生涯学習先進県を目指す,他とは違うという,生涯学習を基軸とするという意識の「御旗」があるとやりやすいのではないか。
生涯学習社会を構築するというミッション,このミッションをどう推進するのか,ということが大切である。
今までの中央集権型,トップダウン型,イニシエーション型の教育だと「啓発」というような言葉が出てくるのである。そこで,ボトムアップ型,モチベーション型の施策を作っていくということが大事である。
トップダウン型のノウハウはあるが,ボトムアップ型のノウハウはない。行政が苦手なボトムアップ型,モチベーション型のプロモーションを他県に先駆け,どう作りあげていくかがポイントである。
ミッションに基づいて,具体的なビジョンが出てくると思う。
10ページの概念図は,生涯学習の推進目標と基本的視点が複雑で読み切れない。生涯学習の理念がミッションであれば,ビジョンはミッションを具体的に語ったものになる。そこで,人づくりと地域づくりという日本柱が出てくるが,何となく啓発的である。「人ってつくれるの?」というような基本的な疑問である。
ここで言う「人づくり」とは「生涯学習指導者の養成」というような部分の人づくりであると思う。一人一人が学びを楽しみ生きる喜びを感じるのはむしろ生きがいづくりである。生きがいを感じられるような環境がまず必要である。
そうした環境の中から,学びつづけた人が率先して次の人をバックアップしていくようなリーダーたるべき人がつくられる。そういう人づくりから作られたネットワークが魅力的な地域をつくる。
地域とはコミュニティ,自発的なコミュニティだと思う。
生きがいづくり,人づくり,地域づくり,この三本柱のような気がする。
幼児のころから意識づくりが大切だと思う。親が学習に対して意識が低いと子どもも低くなる。次世代にバトンタッチしていくに従い,だんだん質が落ちていく。このままでは,今の子どもが親となったとき,すさまじい殺伐とした社会になってしまう。まず,幼児期,3つくらいから「私の生涯学習はどうしたらよいのだろうか」ということを考えられる子をつくる必要がある。そのために親の意識づけと地域の支えが必要である。
次に必要なのは,いつまでも学び続けられるということだと思う。死ぬまで学べる環境づくりが必要である。地域づくりとは何かというと,学びの成果を生かせる地域社会,還元することのできる地域社会をつくっていくことである。自分の中に蓄積するだけでなく,学んだことを地域に還元していくことで,より大きな喜びとなって自分にかえってくる。
このあたりを,生涯学習の推進目標と基本的視点のところではっきり表現していった方がよい。
これに基づいて6つの基本施策,ストラテジー(戦略)が出てくる。「学びの環境の充実~5つの生涯学習センターを生かして~」と「生涯学習施設の充実と活用」は内容的に似ていてはっきりしない。
そこで基本施策としては,施設等の環境のハードの部分,それをきっちりする,次にソフトの部分として,プログラム,カリキュラムがしっかりできている。それを支援する指導者がいる。そういう人がコラボレーションして,より高め合うネットワークが形成される。次にコミュニティが形成される,というように5つぐらいに整理できるのではないか。
生涯学習推進重点プロジェクトのところも,生きがいづくり,人づくり,地域社会づくりの3つになる。
コミュニティということで考えると,「地域づくり」という表現よりも「地域社会づくり」という表現の方が,魅力的な茨城,人と人とが行き会うプラットホームという意味合いが出てきてよいと思う。
(事務局)
今の御意見について,大修正は難しいが検討したい。県と市町村の役割,第3章については各委員の意見踏まえ,再整理したい。
(議長)
それでは次に,(2)茨城県生涯学習推進計画の名称及び愛称について,事務局より説明願いたい。

(2)茨城県生涯学習推進計画の名称及び愛称について
事務局から,資料をもとに,茨城県生涯学習推進計画の名称及び愛称について説明があった。
(事務局案)
茨城県生涯学習推進計画の名称→「第3次茨城県生涯学習推進計画」
茨城県生涯学習推進計画の愛称→「さんさん いばらき 生きがいプラン」
                        「いばらき かがやき 生きがいプラン」
                        「学び 喜び 輝きプラン」
(議長)
名称については「第3次茨城県生涯学習推進計画」でよろしいか。
(委員)
賛成
(議長)
名称については「第3次茨城県生涯学習推進計画」に決定する。
愛称についてはいかがか。
(委員)
第3次なので,「さんさん いばらき 生きがいプラン」がよい。
(委員)
いばらきという固有名詞をいれるかどうかである。
「さんさん 輝き 生きがいプラン」とかも考えられるが,「いばらき」を入れると長くなる。
(委員)
「いばらき」という言葉あった方が効果的とも言える。
(委員)
名称と愛称一緒に使うのが原則だったら「いばらき」はいらない。切り離しで使うケースが多ければ入れた方が「いばらき」を入れた方がよい。
(委員
私も「さんさん いばらき 生きがいプラン」がよい。長いとくどい。
(副会長)
単独で使うかどうかによる。
(事務局)
常に名称と愛称はセットで使う。
(委員)
「いばらき」がいらないのであれば「学び 喜び さんさんプラン」はどうか。
(委員)
ボトムアップ型のモチベーションの生涯学習を考えると,お互いに「○○さん」と呼び掛け合う声が聞こえるのがいいので,「さんさん いばらき 生きがいプラン」がよい。解説にそれも付け加えればよい。
(委員)
子ども,おじいちゃん,おばあちゃんが「さんさん」でどこまでイメージできるかということがあるので,もっと分かり易く「いばらき 輝き」くらいでいいのではないか。
(委員)
県の総合計画を見ると,基本計画の人づくりとか学習関係のところでは,「人が輝くいばらきづくり」とあるので,「輝く」という言葉は入れた方がいいのではないか。
(委員)
「さんさん」はなじみがあると思うが,一般の方がイメージしたとき,福祉なのか,生涯学習なのか,具体的に分かる方がいい。
(議長)
愛称については,会長一任で事務局とよく詰めて決めさせていただく。
その他あれば発言いただきたい。
(委員)
資料1の12ページ,下から2番目の備考欄に少年団研修がが入っているので,子ども会も入れて欲しい。
(議長)
以上で本日の審議を終了する。
平成17年度 第5回茨城県生涯学習審議会 2021-12-20 [茨城県生涯学習審議会]
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2021-12-20 [茨城県生涯学習審議会]