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平成17年度 第4回茨城県生涯学習審議会

2021年12月20日 15時26分 [茨城県生涯学習審議会]
2005年9月22日
平成17年度 第4回茨城県生涯学習審議会
第7期 第4回茨城県生涯学習審議会
議事要旨


・日時 平成16年11月29日(月) 午前10時~
・場所 茨城県県立図書館3階会議室
・出席委員
  幡谷浩史会長,野口不二子副委員長,青山節子委員,飯村 秋男委員,飯村清美委員
  大久保博之委員,岡野文昭委員,神戸礼子委員,米納惇委員,友末忠徳委員,蓮見孝委員
  速水智子委員,藤田絹代委員,藤原佳志子委員,森田清明委員
・事務局
  栗田則夫生涯学習課長, 柴正樹全国生涯学習フェスティバル推進室長
  大曽根徹課長補佐(総括),他

1 開会
2 生涯学習課長挨拶
3 議事
 (1)新たな茨城県生涯学習推進計画について
    1 生涯学習推進計画の構成(案)について
    2 生涯学習の理念について
    3 生涯学習の推進目標について
    4 生涯学習推進重点プロジェクトについて
    5 生涯学習推進施策体系(案)について
    6 その他
 (2)その他
4 議事概要

(1)新らたな茨城県生涯学習推進計画について
  1生涯学習推進計画の構成(案)について
   事務局から、資料をもとに,生涯学習推進計画の構成(案)について説明があった。
(議長)
生涯学習推進計画の構成(案)について質問や意見があれば発言をいただきたい。
(委員)
第2章4の(1)に学習活動を支える指導者の養成とあるが,前回の会議に提案があった,「生涯学習指導者」という表現にした方がよいのではないか。「学習活動の指導者」ではぼやけた表現だし,社会教育活動の指導者はいるが,生涯学習の指導者がいないので,「生涯学習の指導者」と強調すべきである。
(事務局)
十分に検討したい。
(委員)
全国生涯学習フェスティバルに関する記述が,第1章2生涯学習推進のための基本方向の(1)生涯学習推進の基本的視点の6,(2)取り組むべき課題と基本施策展開の方向の5,第2章5の(1)にもある。
生涯学習推進の基本的視点とは,新たな展開を考えるときの,本県生涯学習推進のための大きな基本方向ということになるので,1から5までの視点と6の視点は違うのではないか。1から5までは骨太の項目を挙げているのに,6はニュアンスが違う気がする。
全国生涯学習フェスティバルについては,第2章生涯学習の具体的方策の中で,フェスティバルを契機とした,成果,反省点を踏まえ,具体的な方策としてやっていく上で参考とすべきだということを入れればよいのではないか。
(事務局)
ただ今の御指摘につきましては,今御説明いただいた視点に立てば整理できるので,できればここで結論を出していただきたい。
(委員)
第1章2生涯学習推進のための基本方向の(1)生涯学習推進の基本的視点にある1から5までは,年が変わっても変わるものではなく憲法みたいなもので,ここに6を入れるのはおかいしいと思う。2 取り組むべき課題と基本施策展開の方向に入れるのは問題ないと思う。
(議長)
全国生涯学習フェスティバルの実行委員の一人としては,そちらこちらに名前が入っていてほしいという願望はある。
忘れられないようなもの,それがあったことで方策のいろいろな面でプラスになるということがあればよいと思う。整合性からはおかしくても私は残して欲しい。
(委員)
「開催と成果を生かす視点」という表現が訂正され,今回「開催を契機とした生涯学習推進の視点」としたのは,後退ではないか。成果がどう生かされるかとういことが書いていない。これでは一過性のものと捉えられてしまう。結果はどうあれ,ということになってしまうのではないか。
(事務局)
具体的指標というのを出していくのが難しいという問題がある。
18回開催の,その後に向け,学習団体のネットワーク化を進めたり,(前回の審議会報告書で裾野の拡大が望まれるという内容があったので)県民の生涯学習の裾野を拡大していくというような内容を,「開催を契機とした生涯学習推進の視点」ということで落とし込んでいきたい。
もちろん,(2) 取り組むべき課題と基本施策展開の方向のところにも落とし込んでいきたい。
(議長)
それでは,議事の(1)の2から4まで一括して審議していきたい。
 2生涯学習の理念について
 3生涯学習の推進目標について
 4生涯学習推進重点プロジェクトついて
事務局から,資料をもとに,2から4について説明があった。
(議長)
それでは,今説明いただいた2から4について,御発言いただきたい。
(委員)
現在の推進目標の1つは,「楽しくこころ豊かな人生を送れるような生きがいづくり」(人づくり)とあるが,書いてある内容は「人づくり」というより「生きがいづくり」なのではないか。
「人づくり」ということになると,前回の意見にあったように「誰が誰をつくるのか」とか,「誰が誰に提案するのか」という疑問も出てくる。
特に,中高年の生涯学習を考えた場合,「人づくり」より「生きがいづくり」というキーワードの方がよいのではないかと考えるようになった。
次に「いばらきづくり」という表現についてだが,確かに,新しい県計画の策定の資料を見ていくと多く出てくる言葉である。しかし,前回いただいた資料の「新しい茨城県総合計画の策定に関する意見の概要」を見てみると,「地域づくりコミュニティづくりに力を入れて欲しい。」,ボランティア活動の活性化が必要だ。」という意見が見られるし,現在の生涯学習推進計画を見ても,やはり地域が単位だし,地域の活性化が必要なので,「いばらきづくり」より「地域づくり」がよいのではないか。
(委員)
生きるよろこび,自分を高めることというのが出てくるのがよいと思う。生きがいづくりも結果的に人づくりにつながっていくので,人づくりでよいと思う。
地域づくりについても,活気あふれる地域というのがよい。最終的には地域づくりはいばらきづくりにつながるので,視点を高くもっていくことは大事だと思う。
現在の生涯学習推進計画には地域の部分がそんなに入っていないから,これからは地域をいかに活性化し地域の中で人がいかに生かされるかというのが大切だと思う。
(委員)
第18回全国生涯学習フェスティバルを除いてしまうと,他の県の計画と区別がつかなくなってしまい,いばらきらしさがないような気がする。是非,茨城らしさを入れたい。
(委員)
人が輝く活気あるいばらきをメインにと訴えていたので,県の総合計画との関連性があったほうがよい。
(委員)
自分自身の生きがいが大事だと思う。個人個人が生きていく中で,茨城県の特色だけにとらわれずに,生きる中で何が必要なのかを考えることが大切である。他県と同じことがあっても当たり前だと思う。
一人一人が人生を楽しんで生き抜くために何が必要なのか,ということが大切だと思う。
(委員)
平成の大合併により,地域づくりが大事になっている。合併して広域になっても協力し合うため,人づくり地域づくりが大切なのだが,今回は地域づくりを前面にだすことがあってよいと思う。
個人的な学びと学んだことを生かすことのバランスが大切である。ずっと個人的な学びを支援する必要があるかどうかは疑問で,そのきっかけづくりだけでよいのではないかと考える。
(委員)
生涯学習の推進目標と生涯学習推進重点プロジェクトについては,人づくりは主体的に個人が学びを高めていくという流れが出ていると思う。
地域づくりについては,そういう人たちが集まることで地域が活力をもちエネルギーがもたらされる,ということで目標とプロジェクトの関係が分かり易い。
「活力」とか「輝く」とか言う言葉については,県の総合計画等いろいろなところで言っている事との整合性が大事だと思う。
(委員)
生涯学習推進の基本的視点の6については,基本方向に入れるのは性格が違うので,(2)の基本施策展開の方向に入れるべきだろう。
体が必要であるという点だと思うので,私は,「健康づくりの視点」を入れてほしいと思う。
(委員)
人づくり地域づくりの中に交流ということが必要である。あの人も頑張っている,あの人の生き方がいいなと刺激を受けて,その交流が地域づくりになり,茨城らしさにつながる。
生活の質はまず健康,元気,心身共に元気であること,次にソーシャルコミュニケーション(social communication:社会的交流),その次に知に対する好奇心である。
(副会長)
自分の県のことを入れなくてはならないという意見が出たが,私は事務局案でよいと思う。
全国生涯学習フェスティバルを6に入れるのはどうかと思う。別枠の方がよい。
(事務局)
茨城県というのを伏せたらどこの県だか分からないというご意見があった。茨城県としての特徴ということに関して事務局としても悩んだが,まだ答えが出ていない。
1つは第18回全国生涯学習フェスティバルで特徴を出そうかと考えている,それから職業能力の向上につながる視点というのを新たに今回追加し,そこで特徴を出そうと考えている。
交流は大事な視点,もう少し組み込み方を検討させてほしい。
(委員)
今回の審議会のテーマは,「生涯学習社会の構築を目指す本県の推進方策について」ということだが,推進計画のどこにも出てこない。
生涯学習社会の構築というのは,推進目標であり長いすパンで見た長期的な目標であるから,どういう手段・方法でどういう順序で構築していくのかという説明が必要である。
(事務局)
生涯学習の理念のところに生涯学習社会とは,というものを入れている。そこで,最初に触れていきたいと考えている。
(委員)
構築というともう少し前へ進んだ言葉ではないか。
生涯学習社会の実現が望まれるということではなく,具体的に書いたらどうか。
(議長)
それでは議事の(1)の2から4までを終了させていただき,5の生涯学習推進施策体系(案)に進みたい。
 5生涯学習推進施策体系(案)について
事務局から,資料をもとに生涯学習推進施策体系(案)について説明があった。
(議長)
ただ今事務局から5生涯学習推進施策体系(案)について説明があったが,御意見をいただきたい。
(委員)
私は福祉の学校もやっているので発言させていただくが,「障害者」という表記は,ひらがなで「障がい者」と表記するようになるかもしれない。害のある,というのはおかしいと最近言われている。将来的にはそうなるであろう。
また,障害者の自立と社会参加という表現は古いのでノーマライゼーションの促進というような表現に変えるべきである。
(委員)
福島県は,知事を筆頭に県をあげてユニバーサルデザインに取り組んでいる。福祉活動の上位の概念としてユニバーサルデザインがある。その中でかなり,言葉の使い方に気をつかっている。
(事務局)
今後さらに用語については検討していく。
ユニバーサルデザインもいろいろな広範なものを含むので,どこに位置づけるか,福祉から離してみたのだが,近い方がよいのであるのか,ご指導いただきたい。
(委員)
D2指導者の養成については,是非この名前にして欲しい。地域における生涯学習の指導者の養成をお願いしたい。社会教育通信協会が資格認定している,生涯学習インストラクターに似た指導者を養成して欲しい。
D4のボランティア活動の推進だが,今の計画では,生涯学習センターのボランティアとなっているが,地域におけるボランティア活動の促進が大切なのではないか。
まちづくり・地域づくりにつながる講座をさかんにするべきだと思う。
この前の資料「今後の生涯学習の振興方策について(審議経過の報告)」の中に,振興方策の基本方策として,個人の需要と社会のバランスが大事とあった。社会の要請に応じた生涯学習ということになると,ボランティア活動をしようという意欲がわく講座が大事である。
(委員)
「多様な学習機会の充実」は,「多様な学習と交流の機会の充実」という表現がよいのではないか。
芸術文化活動の推進の中で,アートドリルというのがある。友部小学校を使って茨城大学の学生が展示会を行い,そこに保護者が見に来るというような交流が地域で起こっている。是非,交流という言葉をぜひ入れてほしい。
(委員)
ゆうゆうカレッジは私もやった。生涯学習アシスタントに登録しても,具体的にどこで活動すればよいか迷う。養成講座をやった後どうするかということが大切である。
2007年問題では,団塊の世代が地域に目を向け,地域の中でどう生かしていくかが大きな生涯学習の成果として問題となる。
学んだだけではだめで,交流して地域に目を向ければ生きがいにつながるから,組織的な仕組みを考えて欲しい。市町村での組織の中でどういうふうに生かしていくかも大切な課題である。
(委員)
Dの学習成果を生かした社会参加・参画の促進のところで,生涯学習指導者の養成ではなく社会教育関係指導者の養成・充実なのはどうしてなのか。生涯スポーツの指導者などは含まれないのか。
Fの生涯学習施設の充実と活用のところで,社会教育施設の整備・充実とあるが,ここでいう社会教育施設とは公民館等をさしているのか。
(事務局)
生涯スポーツは別の課でやっているので,網羅していきたい。生涯学習・社会教育の違いをどうとらえるかということだと思うが,今後検討して整理していきたい。
社会教育施設とは,図書館や公民館等である。公民館については,市町村施設であるし建設の補助金もなくなったので,県の施設ではない。
(委員)
男女共同参画社会ということで,女性関係の施設に入るのかもしれないが,DVの学習機会のことや施設の充実,支援センターの活用についても触れてもらいたい。
(事務局)
部局と調整し,検討する。
(委員)
DVに加えて,性教育が必要である。言葉としては出さなくても,命の教育,健康,福祉などの元になることである。児童虐待や食育についても入れて欲しい。
学んだことを生かす場ということについては,自主団体がその活動をPRできる場があるとよい。また,ボランティアの拠点となる施設とボランティア活動をする場が隣り合わせにあれば,学んだ人が,活動している人を見ながら学べる。現在は場所が離れているのが問題である。
交流という言葉が魅力的であり,交流が地域づくりにつながっていくと思う。生かす,役立てる,交わる,こうした言葉が重要である。
(委員)
ボランティア活動の促進という言葉があるが,ボランティアという言葉に限定するのはいかがか。ゆうゆうカレッジを修了し,生涯学習アシスタントに登録した人たちのように,学び終えた人たちがリーダーとなり活躍していくことが大切であり,人材的な資源である。こういう人たちが集まって,高め合ったりしていくことが,「人が輝き,活気があふれるいばらきづくり」につながっていくと思う。
ボランティアだけではなく,NPOなど,建設的なコミュニティがあるとよい。
(委員)
ユニバーサルデザインの普及啓発については,県として部局を超えてやっていこうということで,その中に福祉活動がある。
障害者という表現だが,障害者と決めつけるのはよくない,障害を持つ人くらいにした方がよいのではないか。それから,「障害者の文化の促進」という表現は,文言としておかしい。
(委員)
障害を持つというと主体的に持つということになるから,障害のある,たまたまあったという意味で,「障害のある」という言葉がよい。
(委員)
食育教育を入れたほうがよい。
(事務局)
食育について所管は保健体育課だが,来年食育を重点事業として取り組むということを打ち出したので,含んでいきたい。
(議長)
5の生涯学習推進施策体系(案)については以上にして,6その他について,事務局より説明願いたい。
6その他
その他として,事務局から第3章茨城県のめざす生涯学習の実現に向けて,1県及び市町村の役割,2民間への期待,について説明があった。
(議長)
市町村や民間との関係について意見をいただきたい。
(委員)
県と市町村の関係については,事務局の考えでいいと思う。市町村が住民に身近なところであり,県は指導する立場である。市町村はレベルを上げねばならない。
民間との関係としては,例えば社会教育施設の管理運営を委託する場合など,指定管理者に丸投げにするのではなく,方向性はしっかり持って欲しい。
(委員)
過去10年間の推進計画の内容を検証して,達成率がどれくらいか把握しているのか。
(事務局)
例えば県民大学の受講者数,弘道館アカデミーの登録講座,受講者数,図書館の貸出件数など,数値化できるものは数値化している。いろいろな数字は年々伸びてきている。
できるだけ数字に置き換え,1つ1つ検証している。
(副議長)
男女共同参画社会形成のため学習活動の充実については,ただ,女性の地位の向上を目指すということではなく,充実と支援と言う言葉を入れるべきである。DVや虐待など隠れてしまう問題を入れて欲しい。
(委員)
茨城県民の生涯学習人口というものは把握しているのか。1つの基準をつくり,生涯学習人口が何人で,成果がどのようになったか発表できるようにすべきである。
生涯学習とは,個人の資質をいかに高めるかではないか。だからまず,多くの県民が生涯学習に参加するにはどうするか考えねばならないのではないか。
(議長)
(2)その他で何かあるか。
(委員)
指定管理者制度の導入により,生涯学習センターはどういうふうに変わるのか。
(事務局)
競争の原理で,内容の向上,経費の削減が期待できる。
今までは,県が要請した事業が中心であったが,自主事業が増え,サービスが向上し,料金も弾力化される。1つの例だが,夜間は半額にするという提案もなされている。
また,今まで5人でやっていたものを3人でやるなどの,管理経費の削除が図れる。
ただ安ければよいだろうということではない。ある一定の行政目的が果たせなければならないし,サービスが低下しては困るので,十分に審査しなければならない。
(委員)
地域で活動する指導者の教育は,民間に任せられないのではないか。行政がやった方がよいのではないかと考える。
(事務局)
従来生涯学習センターにお願いしていた研修等,公的な性格が強いものは県に吸い上げ県が直接やる形としている。今までの物がおろそかにならないように,県が維持しなければならないものは指定管理者の業務の範疇からはずしている。
(議長)
ただ今,指定管理者制度について御意見をいただいたが,他に何かあればお願いしたい。
(委員)
全国生涯学習フェスティバルは,一般県民の生涯学習の裾野を広げるために役立つことである。第1章2(1)の1から5の内容は,生涯学習に関心のある人達をひっぱるという内容なので,関心のない人をひっぱり生涯学習の裾野を広げるという意味で,6に全国生涯学習フェスティバルの開催を契機とした生涯学習推進の視点は入れた方がよいと考える。
(議長)
 以上で本日の審議会を終了とする。
平成17年度 第4回茨城県生涯学習審議会 2021-12-20 [茨城県生涯学習審議会]
平成17年度 第4回茨城県生涯学習審議会
2021-12-20 [茨城県生涯学習審議会]